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農薬:栽培期間中不使用自然栽培米 南魚沼産コシヒカリ 09.23 “静脈産業”が熱い? 日本の強みになるか!

新)日系静脈産業メジャーの育成・海外展開促進事業
~廃棄物処理・リサイクルシステムをパッケージとして海外展開~
http://www.env.go.jp/guide/budget/h23/h23-gaiyo/034.pdf

平成23年度 廃棄物・リサイクル対策関係予算概算要求の概要
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部
http://www.env.go.jp/recycle/info/h23_gaisan.pdf産経新聞 9月20日(月)12時35分配信

 廃棄物の処理やリサイクル関連の“静脈産業”の海外展開が活発になってきている。上水、下水部門のメジャー展開は、日本は技術力がありながら欧州に後れを取ってしまった感があるが、静脈産業の海外展開は制度的な制約も多いため「今からでも十分打っていける」と鼻息が荒い。環境省は制度といったソフトを含む支援で静脈産業のメジャー化に乗り出す。静脈産業は日本の経済を牽引(けんいん)する力となり得るか-。

■リサイクルは人の身体? “静脈産業”とは少し耳慣れない言葉だが、産業を人の身体の血液の循環システムに例えた言い方だ。資源を加工して有用な製品、例えば車などの製造業は、栄養素を運ぶ“動脈産業”という。これに対して、これらの産業が排出した不要物や捨てられた製品を集めて、有用物質を取り出し、リサイクルする産業を、“静脈”に例える。

 20世紀は大量生産、大量廃棄の“動脈産業”の時代だったが、21世紀は携帯電話に内臓されたレアメタルを取り出し、再利用するといった“静脈産業”の時代といわれる。

 その“静脈産業”が今、アジアで海外展開に打って出ている。

 特筆すべきなのはJFEエンジニアリング(東京)だ。中国・遼寧省にある瀋陽市で、中国との間で合弁企業の話が今月中に煮詰まり、来年、中国・ペットボトルをフレーク状にして繊維としてリサイクルする事業が本格稼働する予定だ。

 もともと中国では、世界の繊維産業の工場生産を担っており、プラスチックを原料とした繊維の需要が高い。中国の業者が日本で集められたペットボトルをリサイクルのために購入しているほどだ。

 ペットボトルのフレークの販売価格も、中国が日本より1トンあたり約2万円高く売れるという。

 ■中国の関心の背景 川崎市と瀋陽市は昨年、循環経済協力協定を締結。中国のナンバー5の要職にある中国共産党中央政治局常務委員の李長春氏が川崎市にあるJFEエンジニアリングのリサイクル工場を見学した際、高い関心を示した。

 李氏が見学した翌月には瀋陽市の副市長ら20人も来日し、ペットボトルと家電リサイクル工場を見学したという。

 成長著しい中国は廃棄物処理に頭を抱えている。基本的に広大な土地に廃棄物を埋め立てて処理してきたが、都市周辺の処分場はすでに満杯状態だ。

 有害廃棄物の処理の問題もある。埋め立て地からはCO2の排出係数が高いメタンの排出量も多い。

 高度経済成長時代の日本は大量生産・大量消費・大量廃棄の反省にたち、循環型社会へと大きく移行した。中国も循環の必要性を認識するようになってきている。

 ■「都市鉱山」からアジアへ 非鉄大手DOWAホールディングズ(東京)は昨年、東南アジアに展開している廃棄物企業MAEHグループを買収、アジアでの環境リサイクル事業に乗り出した。同グループの一つであるインドネシアのPPLi社はインドネシアで唯一、廃油・廃液処理の許可を受けてPCBなどの有害廃棄物処理を行っている。

 “静脈産業”の海外展開の先駆けであるDOWAのたどってきた道はユニークだ。ルーツである秋田県小坂町は別子、足尾とともに国内3大鉱山として栄えた。

 かつて採掘された鉄鉱石から銅、亜鉛、金、銀非鉄を精錬してきたが、鉄鉱石の価格が崩れて採算が取れなくなり、小坂鉱山も閉山に。DOWAも会社存続の危機にたったが、精錬技術を活用して、産業廃棄物から銅、鉛、金、銀といった貴金属を取り出す“静脈産業”に舵をきる。

 特に、「都市鉱山」という言葉が示すように、携帯電話に内蔵されているレアメタルを回収する事業では最先端だ。中国では天津、蘇州で家電リサイクルに乗り出す。

 ■日本は先細り? 日本では、循環型社会形成推進基本法が平成12年に制定され、家電リサイクル法などの関連法案も整備、廃棄物の再資源化が進んでいる。

 環境意識の高まりから分別が進み、家庭や企業などから出るごみ(一般廃棄物)は減少。ピークの平成12年度は5483万トンだったが、20年度は4811万トンと19年ぶりに5000万トンを下回った。政府は24年度に約5000万トンに減らすという計画を立てているが、早くも到達した。少子化もあり、廃棄物はさらに減少するとみられる。

 リサイクル率もスチール缶は約85%、自動車の廃棄物では100%近く、世界でもトップクラスだ。

 資源の有効活用、循環型社会を考えれば喜ばしいことだが、リサイクルではその供給源が減るという相反することが起こってしまう。

 一方、中国を含むアジアでは人口が増加し、経済成長は著しい。中国は資源国であるが、それを上回る成長で化石燃料や鉄鉱石など原料の輸入国にもなっており、使った資源を活用しなければならないのは自明の理になっている。

 ■元気な日本復活特別枠 菅直人首相が打ち出していた1兆円超の「元気な日本復活特別枠」の財源。成長分野に重点配分するとされている特別枠に、環境省は「静脈産業の育成・海外展開促進事業」として13億円を要求している。

 具体的には廃棄物の適正処理や日本が実践している3R(リデュース、リユース、リサイクル)が進んでいないアジア圏で、政府や自治体、事業者の連携を進める。

 リサイクル産業が海外に根付くには、その国で環境基準や廃棄物の適正処理の法規制が整っていなければ、需要が生まれない。リサイクル事業の海外進出に直接的に補助金を出すというのではなく、途上国の廃棄物処理の制度作りを支援、バックアップするというのだ。中国のような国では、民間企業だけで売り込みをかけるより、国がバックアップしているという支援が果たす役割は大きいという。

 資源を効率的に使っているかを測る指標の一つである資源効率性(資源投入あたり作られる経済的価値)が、日本は主要先進国(G7)の中で最も高い。高い技術力を持った日本の“静脈産業”の海外展開は地球全体の持続可能性に貢献し、二酸化炭素排出量を減らすことにもつながる。

 日本国内の廃棄物・リサイクルビジネス市場規模は現在の1兆4000億円から2020(平成32)年までに2兆円規模と試算されている。世界市場は人口増などを背景に06年の約38兆円から50年には73兆円と見込まれている。

 こうした市場を指をくわえて眺めるのではなく、積極的に官民あげて海外展開することの意味は大きい。(杉浦美香・社会部環境省担当)

(wikipedia参照)

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